中東ビジネス最新情報 ・2017年10月27日

UAEの第13次内閣が組閣 -27歳のAI担当相等、若い力を新規分野に活用-

UAEの第13次内閣が組閣され、首相であるムハンマド・ビン・ラーシド・アール・マクトゥーム殿下(ドバイ首長)により閣僚の顔ぶれが発表されました。
新設されたポストである「AI(人工知能)担当相」には27歳のOmar Sultan Al Olama氏が就任するなど、新規分野への取り組み加速と、若い力の積極活用が注目を集めています。







AI担当相に就任したOmar Sultan Al Olama氏 (写真:Dubai Media OfficeのTwitter公式アカウントより)










新設ポストから分かる政府の関心 -先端技術を積極活用-

今回は以下3つのポストが新設されています。
・AI担当相(Minister of State for Artificial Intelligence)
・先端科学担当相(Minister of State for Advanced Sciences)
・食料安全保障担当相(Minister of State for Food Security)

新設されたポストのうち2つが先端技術の活用に関するものであり、UAEがこうした分野に強い関心を持っていることが伺えます。
AI活用に関しては、UAEはすでに「UAE AI戦略(The UAE Artificial Intelligence strategy)」を公表しており、医療や交通、水資源といった重要な分野での活用を推進することとしています。
具体的な取り組みテーマとしては、政府サービスの全てをAIを通じて提供することなどを定め、UAE AI Councilを設立のうえ、複数のプロジェクトを立ち上げていくとしています。

UAEでは、ドローンや3Dプリンター等、新技術の活用に積極的であることは以前のコラムでもお伝えしましたが、こうした戦略の立案、そして閣僚の新ポスト設立により、この動きはさらに加速するもの考えられ、UAE・中東でのAIマーケット拡大に注目が集まっています。
こうした新規分野では政府調達等のプロジェクトがいくつも立ち上がっており、日本のスマートメディカル社が持つAI製品がUAE内務省のプロジェクトに活用されるなど、すでに日本からの進出実績もあります。
こうしたプロジェクトの数も、今後ますます増えていくことでしょう。

もう1つの新ポストである食料安全保障に関しても、高い人口成長率を実現しているなか、食料のほとんどを輸入に頼っているUAEにとっては非常に重要な課題です。
この課題については別途コラムを執筆・掲載予定です。


若手閣僚の積極登用

新ポストのうち、先端科学担当相にも30歳のSara Al Amiri氏が就任しています。
また2016年当時の内閣に、22歳(世界の閣僚で最年少)で入閣したShamma Suhail Faris Al Mazroui(青少年担当相)も引き続き同ポストで就任しています。

このようにUAEで若手閣僚が積極的に登用される背景としては、天然資源の枯渇や価格下落といった懸念もあるなか、未来に向けた国づくり・産業づくりに対して真剣に取り組む必要があることが挙げられます。
政府は「The UAE Centennial Plan 2071」を定め、50年先を見据えUAEを世界一の国にすることを目指しています。
豊富な天然資源に頼るだけではなく、こうした未来に向けたビジョンを政府が積極的に示すことで、UAEは引き続き若い人々にとって希望のあふれる国を実現しようとしているのです。



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