■中東ビジネス最新情報 ・2021年2月2日
UAEがソーラーパワーによるアルミの生産計画を発表
ドバイ水電力省（DEWA）とUAEの国営アルミ製造企業であるエミレーツ・グローバル・アルミニウム社（EGA）は、ソーラーパワーによってアルミの生産を行う計画を発表しました。https://www.khaleejtimes.com/business/energy/uae-first-country-in-the-world-to-produce-aluminium-with-solar-energy
ドバイは現在、単体サイトとしては世界一の規模を誇るモハメッド・ビン・ラシッド・アルマクトゥームソーラーパーク（MBRソーラーパーク）の建設を進めており、現時点での発電キャパシティは1,013MWまで向上しています。ドバイはこれを2030年までに5,000MWとすることを目標とし、MBRソーラーパークの拡張を進めています。
アルミはその精錬過程で多量の電気を消費することで知られていますが、この計画が実現すれば世界初の「ソーラーアルミニウム」が誕生することとなります。DEWAはMBRソーラーパークより年間56万MWhの電力をEGAに供給する予定で、EGAはこの電力を用いて初年度に4万トンのアルミの製造が可能となるとのことです。このソーラーアルミニウムはCelestiALという名前で世界中に販売されることになるようです。
ドバイでは、ドバイ最高エネルギー評議会（DSCE）主導の下で、「Dubai Clean Energy Strategy 2050」が策定され、2050年までにドバイの総電力容量の75%をクリーンエネルギーから供給するという目標が設定されました。この取り組みは着実に前進しており、この戦略の中で中間目標として置かれた2020年時点でのクリーンエナジー比率7%をドバイはしっかりとクリアしています。
これまではMBRソーラーパークのような大規模発電に注目が集まっていましたが、これからは、前述のソーラーアルミニウムのように、そうしたクリーンエネルギーをいかに効率的に利用していくか、すなわち産業利用の促進や蓄電をはじめとした新技術の導入といった分野がより重要になってくるものと考えられます。
ksnコーポレーションでは、ドバイ政府機関との提携関係の下、UAEや中東市場における各種規制の調査から参入戦略の立案、現地パートナー候補のご紹介、展示会出展のサポートといったご支援をさせて頂いております。UAEへの進出や販路開拓にご関心をお持ちの企業様がいらっしゃいましたら、是非お気軽にお問い合わせください。
