中東ビジネス最新情報 ・2020年5月19日

異例ずくめのラマダンが間もなく終了

世界中に広がる新型コロナウイルスによる混乱の中始まったラマダン(断食月)も、今週末には終わりを迎えます。UAEではラマダン開始直後にロックダウンが緩和されたものの、モスクは閉鎖され、大人数での集まりが禁止されるなど例年と異なるラマダン期間になりました。

断食明けの食事「イフタール」は、通常であれば多くの人が集まり日没とともに食事を始め、共に一日の渇きを潤します。友人、家族で集まって食卓を囲み、街中のレストランでも大勢の人が一斉に食事を始める光景が従前のラマダン期間中には見られていました。しかし今年のラマダン期間中、UAEでは飲食店の席数が制限され、家の中であっても大人数の集会は禁じられるなど、家族だけの静かな時間となったようです。そのような中、ビデオ通話を利用して家族や友人と同じ時を過ごす“オンラインイフタール”が盛んに行われました。サウジアラビアではインフルエンサーがライブ配信を開催することで、つながりを感じられる場を設け、特に若い世代へ困難を共に乗り越えようと呼びかけています。(The National掲載

また、イスラム教徒が行うべきこととして重要な「喜捨(ザカートおよびサダカ)」の一つとして特にラマダン期間中に活発に行われてきた貧しい人に対する食事の提供も、例年と異なる方法で行われました。寄付を集めボランティアが食事を用意し、モスクなどで貧しい人に無料でふるまう光景が各所で見られましたが、共に食事をとる代わりにミールボックスが用意され、列の間隔を維持しながら配布されました。ドバイ首長のもと「10 million meals campaign」と題して行われた活動では、結果として目標を大幅に上回る1,530万食を提供し、特に職を失った市民にとっては文字通り生きる糧となりました。(Gulf Today掲載

今週末にはラマダンが終了し、祝日「イード・アル=フィトル」がやってきます。服を新調し盛大に祝う時間も、新型コロナウイルスの感染拡大が続く状況下では少し寂しいものになりそうです。しかしながら例年に無い困難な状況を工夫と連帯で乗り越えたとする声もあり、“新しい生活様式”が生まれたラマダンとなったようです。

出所:Dubai Media Office公式Twitter



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