中東ビジネス最新情報 ・2020年5月4日

カルフールがドバイで最初の店舗内型水耕栽培設備を導入

2020年4月27日、UAEにおける最大手小売店チェーンであるカルフールは、ドバイ内のAl Wasl店において、24㎡の店舗内型の水耕栽培設備の運営を開始したことを発表しました。同社は既にアブダビにおけるヤスモール店とマスダールシティセンター店において同様の店舗内型水耕栽培設備を導入していました。

この取り組みは、UAEの連邦気候変動環境省(Ministry of Climate Change and Environment, MOCCAE)とカルフールを運営する現地大手財閥のMajid Al Futtaim社が2018年に締結したUAEにおける食料自給率を向上させることを目的とした覚書により実現されました。
ご承知の通り、UAEは国土の多くが砂漠であり、その厳しい気候条件も相まって、農作物を自国で生産するためのハードルが高く、結果的に食料自給率は20%程度と言われています。しかし、国としては増加する人口に対応するため、十分な食料品を提供しなければならないという問題意識のもと、これまでも自国内における食料品の生産について、様々な政策を打ってきました。結果的に、小売店におけるUAE産品の比率も徐々に上がってきており、今後も、一次産業や、食品加工業は食料自給率向上という観点で政府による民間の支援や後押しが期待できる分野であると考えられます。

 今回のカルフールの取り組みに関して、Majid Al Futtaim社のCEOであるAlain Bejjani氏は、「今回の取り組みを通じて、カルフールは国の食料安全保障活動に持続的に貢献し、店舗での新鮮で栄養価の高い農産物の供給を増やすという取り組みをさらに強化させる」と述べています。また、同氏は「農場から消費者までの食料マイルを削減することには、環境と社会経済に大きなメリットがある。地場の生産者とのパートナーシップにより、農家、起業家、中小企業がビジネスを成長させ、雇用を保護し、生鮮食品需要を確実に満たすことができるようになると考えている。」とも述べており、食料品分野におけるUAEの潜在的な事業機会は非常に高いことが伺えます。

新型コロナウイルスの影響で観光や航空といったセクターが厳しい状況に陥っている中、こうした食に関する産業は、UAE国内において重要かつ成長が必要なマーケットとして認識されています。日系企業にとって、これまではあまり縁のなかった中東地域での食品製造・加工市場における事業機会が拡大するものと考えられます。

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