中東ビジネス最新情報 ・2022年9月5日

2021年、ドバイにおけるFDI誘致の実績

約2カ月前の5月8日、アラブ首長国連邦(UAE)のドバイ首長国のハムダン皇太子が発表した2021年のドバイの海外直接投資(FDI)の実績に関する公式報告書がドバイ投資受入庁(Dubai FDI)により発行されました。世界トップクラスの海外直接投資(FDI)を誘致し、成長したドバイの実績は以下の通りです:

ドバイの新規グリーンフィールド投資の誘致件数は合計418件となり、件数ベースでは2020年の世界第3位からロンドンやシンガポールを抜き、世界第1位となりました。ドバイのグリーンフィールド投資は、世界のグリーンフィールド投資全体に対し、2020年に初めて2%シェアの壁を越え2.1%を記録しましたが、2021年は2.8%に増加し、2年連続で、過去最高記録を更新しました。

ドバイにおけるFDIプロジェクトの合計誘致件数は618件を記録し、そのうち53%をグリーンフィールド投資が占める結果となりました。また、FDIプロジェクト全体のうち67%がハイテク・ミディアムテクノロジーのFDIプロジェクトとなり、2020年の56%から大幅に増加。ドバイがデジタル経済においてもグローバルなハブとして位置づけられていることを示しました。

ドバイにおける海外からの投資流入においては、中東・北アフリカ地域(MENA)で第1位、世界では2020年の第4位から第3位にランクアップしました。ドバイへのFDI額は新型コロナウイルスによる影響下においても対前年比で5.5%増となり、推定260億AED(約9,700億円)に達しました。また、ドバイFDIモニター(ドバイ政府がドバイ首長国へのFDI流入の公式測定を行う測定システム)のデータによると、英国がドバイへのFDI資本流入推定総額のうち27%を占めていることが明らかになり、次いで米国が18%、フランス13%、ドイツ11%となりました。

また、ドバイは2021年、43件の本社(HQ)誘致を実施しており、MENA地域における誘致件数は第1位、世界ではシンガポールに次いで第2位となり、ロンドンやニューヨークといった主要都市を上回る結果となりました。

ドバイにおけるFDIによる新規雇用創出に関しては、対2020年で36%増加となり、2021年の推定新規雇用件数は24,868件と、MENA地域で第1位を獲得、世界でも第5位にランクインしました。

ドバイのFDI誘致の実績は、ドバイが世界中の企業や起業家が新しいビジネスを立ち上げたり、拡大したりしていくのに適した経済環境であることを示しています。ドバイは「ドバイ計画2021」で掲げた通り、ドバイを世界のFDI先進国にするという目標を実現させ、より多くの投資家や多国籍企業、新興企業やグローバル人材をドバイに引き寄せ、世界の注目を引き続き集めています。

ksnコーポレーションでは、ドバイ政府機関との提携関係の下、UAEや中東市場における各種規制の調査から参入戦略の立案、現地パートナー候補のご紹介等といったご支援をさせて頂いております。UAEを含む中東地域への進出や販路開拓にご関心をお持ちの企業様がいらっしゃいましたら、是非お気軽にお問い合わせください。

参照文献:“Dubai FDI Annual Results & Rankings”のリンクはこちらからご覧ください。



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