中東ビジネス最新情報 ・2022年4月27日

UAEの新しいビザ制度、9月から施行へ

アラブ首長国連邦(UAE)の政府メディアオフィスは4月18日、ドバイ首長兼アラブ首長国連邦の副大統領シェイク・モハメド・ビン・ラシッド氏が新たな入国・居住ビザの導入を承認したと発表しました。今回のビザ制度の変更は、過去数年間における最大規模の見直しとなり、すべての種類においてビザ取得の必要条件が簡潔化されたことが主な改善点となります。

UAE政府メディアオフィスは、今回のビザの見直しは、「訪問者のニーズや目的に応じた柔軟なビザを提供すること」であると述べています。また、より柔軟にビザを提供することにより、「グローバルな才能と熟練労働者を引き付け、保持」し、「雇用市場の競争力と柔軟性を高め、UAEの居住者とその家族に安定した環境を育むこと」を目的に掲げています。

今回のビザ変更の一環として、求職者用ビザの導入が決定されました。これにより、仕事を求めて入国することが以前よりも簡単になり、才能を持った世界中からの求職者をより多く引き付けることが可能になると見込まれています。また、求職者専用のビザの導入により、政府が観光目的ではなく職探しのための入国者に関するデータを把握出来るようになると専門家は語っています。

また、観光ビザ(日本国籍の場合は無査証(ビザなし)滞在が可能です)で入国した場合の滞在期間も、現在の30日間から60日間に延長となります。その他にも「マルチエントリー観光ビザ」が導入される予定で、「マルチエントリー観光ビザ」を取得した場合、複数回の入国が可能になり、1回の入国につき90日間の滞在が可能になります。これらの決定は、ビザの取得が必要な国籍の旅行者にとって渡航が容易になるだけでなく、長期滞在を希望する人や永住を考えて訪問している人にとって、UAEのライフスタイルや市場を学ぶ機会となり大きなメリットとなります。

UAEには国際線利用客数が世界で最も多いドバイ国際空港があり、より多くの観光客を引き付けることが新型コロナウイルスによって悪化した経済状況を改善させるうえで重要であると考えられます。また、今回のビザ制度の変更は、より多くの優秀な人材を世界中から集め、経済の引き上げを目指しているUAEならではの動きであることがうかがえます。

ksnコーポレーションでは、ドバイ政府機関との提携関係の下、UAEや中東市場における各種規制の調査から参入戦略の立案、現地パートナー候補のご紹介、展示会出展のサポートといったご支援をさせて頂いております。UAEへの進出や会社設立にご関心をお持ちの企業様がいらっしゃいましたら、是非お気軽にお問い合わせください。



参照記事:https://www.thenationalnews.com/uae/2022/04/18/uae-sets-out-major-overhaul-of-visas-and-ends-sponsorship-system/
https://www.thenationalnews.com/uae/2022/04/19/new-visa-rules-uae-why-jobseekers-will-benefit-most-from-open-borders/


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