中東ビジネス最新情報 ・2022年4月21日

エミレーツIDの進化

ドバイに住む日本人や外国人に限らず、アラブ首長国連邦(UAE)に住むすべての市民及び居住者はエミレーツIDの取得が義務付けられています。今回のエミレーツIDの変更は、特にUAEに在住する外国人にとって朗報になります!

現在、エミレーツIDは居住証明書としてだけでなく、健康保険証としても利用されており、UAEでの生活には欠かせません。このエミレーツIDが2022年4月11日より、ビザの証明書(滞在ビザや就労ビザ等)の役割も担うようになりました。

UAEに居住する外国人は、エミレーツIDの他に就労ビザなどを取得する必要があります。これまでは、ビザの取得とエミレーツIDの取得は別々の申請となっていましたが、エミレーツIDがビザと一体化したことにより、手続きの簡素化を含む様々なメリットがあります。

これまでのビザは、パスポートの1ページにステッカーが貼られるタイプのものでしたが、今後はエミレーツIDがビザの証明書の役割を担うことになり、パスポートに貼られるビザがなくなります。従来、ビザの申請にはパスポートの提出が必要でしたが、新たなエミレーツIDの導入によりパスポートを提出する必要がなくなりました。これまで、申請の手続きが完了するまで、長い場合は数週間の間、手元にパスポートがないという状況が発生していましたが、その心配が今後はなくなります。また、書類申請の手間が省け、また、別途かかっていた申請処理にかかる時間の短縮にもつながります。

今回のエミレーツIDの進化は、指紋や顔認証などの生体認証に関するセキュリティ強化も含まれています。ICA(The Federal Authority for Identity and Citizenship(IDなどの発行を行う連邦局))のE-リンクシステムでのみ読み込むことが可能なデータ保護手法や、レーザー印刷技術を駆使した3D画像の導入等、不正カードの防止策も進んでいます。耐用年数も10年となり、耐久性も向上しました。
日本からUAEへの旅行には必要のないビザやエミレーツIDですが、海外移住先としても注目を浴びているドバイにおいて、今後、ドバイへの移住や就労を考えている人にも嬉しい変化となります。

ksnコーポレーションでは、ドバイ政府機関との提携関係の下、UAEや中東市場における各種規制の調査から参入戦略の立案、現地パートナー候補のご紹介、展示会出展のサポートといったご支援をさせて頂いております。UAEへの進出にご関心をお持ちの企業様がいらっしゃいましたら、是非お気軽にお問い合わせください。


参照記事:https://www.thenationalnews.com/uae/government/2022/04/12/new-emirates-id-rules-replacing-residency-visas-come-into-effect/


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