中東ビジネス最新情報 ・2021年8月3日

ドバイ本拠のライドシェアスタートアップSwvlがナスダックに上場へ

ドバイに本社を構えるスタートアップのSwvlが、SPAC上場のスキームを用いてアメリカのナスダックに上場する計画であることを発表しました。SPAC上場とは、事業を営んでいない所謂“空箱”の企業がまず上場し、その後、ベンチャー企業などを買収する仕組みを指します。Swvlの評価額は15億ドル程度とされているようです。

https://gulfnews.com/business/markets/sheikh-mohammed-congratulates-uae-startup-for-being-first-middle-east-unicorn-to-list-on-nasdaq-1.1627486895208

Swvlは2017年に設立され、エジプトでバスの配車サービスを提供することから事業をスタートさせました。その後ケニアとパキスタンにサービス範囲を拡大し、2019年に本社をドバイに移転しました。現在ではサービス提供エリアが10カ国まで広がっています。

このニュースには、ドバイの首長であるシェイク・モハメッドも自身のツイッターで祝意を表しており、こうしたことからもこのスタートアップの成功がドバイにとっていかに大きなことであるかを見て取ることができます。ドバイはイノベーション及び先端技術開発そしてベンチャーインキュベーションなどを次の成長ドライバーに据え、それらの活性化のための政策を次々に打ち出しています。

ドバイのベンチャー・エコシステムはまだ先進地域には及ばず、ドバイ発のスタートアップ育成にはまだ時間を要するというのが実情と考えられます。そのため、こうして周辺地域から上場前の有望なスタートアップをドバイに誘致し、ドバイを拠点にアメリカをはじめとした世界のマーケットで上場するというルートを構築することは、今のフェーズのドバイにおいて大変重要であると言うことができます。今回のSwvlのような成功事例が出ることで、それに続く企業がドバイから現れてくることに期待したいと思います。

ksnコーポレーションでは、ドバイ政府機関との提携関係の下、UAEや中東市場における各種規制の調査から参入戦略の立案、現地パートナー候補のご紹介、展示会出展のサポートといった支援をさせて頂いております。UAEや中東地域への進出や販路開拓にご関心をお持ちの企業様がいらっしゃいましたら、是非お気軽にお問い合わせください。



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