UAEにおける新型コロナウィルスによる規制・自粛の状況
世界中で猛威を振るっている新型コロナウィルス(COVID-19)ですが、UAEでもビジネスや人々の暮らしに大きな影響が出始めています。UAEでは感染者数は3/21時点で153名となっており、3/20にはこのウィルスによる初の死亡者が確認されました。UAE政府は先週、出入国に関する規制を大幅に強化しました。具体的には、入国ビザの発給停止、3/19以降オンアライバルビザの発給停止、居住ビザ保持者も4/2まで再入国不可とするという決定がなされ、海外からUAEへの入国はほぼ不可能な状況となっています。また、これを受けてエミレーツ航空も3/22に、旅客フライトの大部分を一時中断するという発表をしました。日本へのフライトは継続される見通しですが、大幅な減便が予想されます。
https://www.emirates.com/english/help/travel-updates/
ウィルスの感染拡大を防ぐため、UAEでもリモート勤務が推奨されるようになっており、実際に国営企業や政府機関でも交代制による自宅勤務が実施されています。ただし、今のところ行政サービスが停止されると言ったようなことは起きていません。
生活面でも様々な面で影響が出始めています。教育機関の休校に始まり、ショッピングモールの営業時間の短縮、各種イベントやパーティーの禁止、ビーチの閉鎖などが実施されており、外出をせずに家にいることが推奨されています。こうしたことから、アブダビのルーブル美術館やドバイオペラといった観光施設も閉鎖されている状況です。サウジアラビアやクウェートなどの周辺国では、政府がレストランの営業を全面的に禁止していますが、UAEではまだそうした措置は取られていません。しかし、観光客がいなくなり、また人々が外出を控えていることから、自主的に営業を中止するレストランも増えてきています。
幸いなことに、UAEのスーパーでは今のところ、アルコール消毒液やマスクなどの一部の商品を除き、大規模な欠品等は起きておらず、食品も通常通り購入することが可能な状況です。
状況は未だとても流動的で、政府による規制も毎日のように変更がなされていますので、常に最新情報を確認するよう心掛けてください。