中東ビジネス最新情報 ・2018年4月28日

気になるドバイ人の年収は?

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ドバイと聞くと、お金持ち、産油国のイメージを最初に思い浮かべられるお客様が多くいらっしゃいます。
そのイメージは、ドバイ原油価格のニュースや、メディアでドバイが紹介される時に必ず映し出される世界一高い高層ビル「ブルジュ・ハリファ」がもたらす煌びやかさなど、本来の姿の一部分にスポットライトが集まりがちなためでしょう。
実際にはドバイのGDPに占める産油産業の割合は2%以下であり、「ブルジュ・ハリファ」はドバイ・ショックの影響を受けて支援に頼る必要があった結果、隣国アブダビの首長の名前を用いた名称が名付けられたものであり、ドバイ=石油=超お金持ちというのは実態と少し違っています。
今回は、油田ビジネスをしていないドバイ人が、どのようにして生活費を得ているのかということに焦点を当てたいと思います。

ドバイ人とは?

ドバイが移民国家である特性上、人口構成比においてドバイ人(UAE国民)は非常に希少な存在です。
移民が90%を占め、インド人を筆頭に南アジア人が多く、エジプト人、フィリピン人と続きます。
総人口304万人の中、公務員になれる資格を持つドバイ人は10%程度の約30万人ほどしかいません。


気になる平均年収は?

ドバイ統計センターによると、ドバイ人の平均世帯年収はAED 866,890(約2,600万円)であり、非ドバイ人のAED 337,392(約1,012万円)に大きく差をつけ、出稼ぎ労働者の年収は、なんとAED 29,215(約88万円)というショッキングなデータが公表されています。
ここでポイントなのは、ドバイはいわゆる「タックスヘブン」であり、所得税がないということです。つまり、UAEでは年収=手取りであるため、日本人が考えなければならない税額控除を気にする必要がないのです。また、25歳~45歳に年齢構成のボリュームゾーンがあるため、若いのに高給=お金持ちという発想に結び付きやすくなります。





出典Statista





収入源はなにか?

彼らの収入源は何かというと、大半のドバイ人は公務員として安定した働き口を得ています。
国や自治体の政府関係者や警察官から、空港の入国審査官まで、すべての公務員職をドバイ人が従事しています。
また、先代から続く企業の経営を行う人も多く、ドバイ経済の主力である貿易や工業、金融のリーディングカンパニーとして経済を支えています。
ここで2つ目のポイントです。ドバイはレンティア国家という、国家が持つ天然資源を国王が管理し、国民に利益を分配するシステムを持つ国です。
石油収入を王族が得て国民に分配していくため、国民には自身の収益の他、国から手厚い援助があるということです。
税金がないにも関わらず、医療費や教育費が無料で、ガスや水道代などの公共料金も安い。
また二度目の結婚(二人目の妻)までは住宅手当が支給され、未婚率を減少させる政策が取られています。
参考URL:https://www.kokugakuin.ac.jp/article/11082
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