中東ビジネス最新情報 ・2018年3月1日

ドバイの駐在・ビジネス環境まとめ (2)居住編

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前回の記事では、渡航を検討するにあたり知っておくべきドバイでの生活環境について解説しました。
今回の記事では、実際に居住を始めるにあたってチェックすべき居住エリアや食事環境といった内容についてご紹介します。

居住エリア

ドバイの面積は4,114㎢で、日本の埼玉県と同じぐらいの大きさです。
その中でも外国人駐在員が居住するのは数個のエリアに限られており、おおむね以下の4つを抑えておけば大丈夫でしょう。

(1)ダウンタウン
世界一高いビルである「ブルジュ・ハリファ」や世界一大きいショッピングモールである「ドバイ・モール」のある、ドバイの中心地です。
現地企業が多く拠点を置くエリアや空港にも近く、また商業的にも様々な施設があるため住みやすく人気の高いエリアです。
反面、家賃は高めになるでしょう。

(2)デイラ
古くから栄えていたエリアで、ゴールドスークなど旧市街的な雰囲気を残す場所も多くあります。
空港から至近であるほか、メトロが二路線通っており通勤にも便利です。
アジア地域からの移民も多く住む地域で、地価は比較的低いといえるでしょう。

(3)JLT
JLTとはJumeirah Lake Towersの略称です。
人工の湖と、その周りに公園やレジデンスが設けられたエリアです。
自然が多く過ごしやすい環境ですが、空港やダウンタウン側からは少し距離があるのでそちらへ向かう機会が多い場合には移動が大変かもしれません。
世界でも最大級の港、Jebel Ali Portおよび併設されたフリーゾーンで、日系企業も多く拠点を置くJAFZAにはアクセスが良いエリアです。
(4)マリーナ/JBR
ドバイマリーナと、Jumeirah Beach Resortという二つのエリアですが、近接しているため1つにまとめてご紹介します。
海沿いのエリアで、観光客が多く訪れます。そのため買い物や飲食ができる施設も多くあります。
ドバイを象徴するとも言える巨大な人工島、パームジュメイラもすぐ近くにあり、週末にリゾート気分を味わうには最適でしょう。
JLTと同じく、Jebel Ali PortおよびJAFZAへのアクセスは良好です。

買い物環境

前回の記事では、生活コストは日本よりやや高いぐらい(物によっては日本より安い価格で購入可能)という点をご紹介しました。
買い物をする際には、勤務地や自宅からアクセスの良いショッピングモールに自動車で行くことが一般的です。
前回ご紹介した通り気候がたいへん暑いため、路面店ではなくショッピングモールで買い物をする機会が多いドバイには、各地に大小様々なモールがあります。

ショッピングモールでは、Carrefourなどのハイパーマーケットで食品や日用雑貨、家具や家電まで何でも揃うほか、様々な飲食店や専門店があります。





画像:Carrefour新店出店時の様子(出所:CarrefourUAE公式Facebookページ)






そのほか、UAEには250店ほどのコンビニエンスストアがあるので、主要なエリアに居住・勤務していれば歩いて行ける範囲でコンビニを見つけることができるでしょう。
大きめのマンションであれば1階にコンビニエンスストアが併設されている場合もあります。
ZoomやChoithramといったチェーン店がコンビニエンスストアを運営していますが、コンパクトな面積で生活必需品を一通り揃えらることはできるので、一人暮らしで忙しい場合にはこうしたお店を重宝するでしょう。
日本のセブンイレブンも、UAEに14店舗を出店しています。

Zoom



画像:コンビニエンスストアチェーンのZoom店舗内の様子(出所:Zoom公式Facebookページ)





食事、飲酒環境

中東、イスラム圏の食事については不安に思われる方も多いかもしれません。
しかしドバイにはマクドナルドやスターバックスなどのグローバルなチェーン店は一通り進出しています。
中華であればP.F.チャングス、イタリアンであればEatalyなど、ジャンルに応じた有名チェーンも多いため、それほど心配はいらないでしょう。

和食ブームの影響はドバイにも訪れており、スーパーやコンビニでパック寿司が販売されていたり、寿司のデリバリーサービスもあります。
大型のスーパーでは冷凍の天ぷらや枝豆が販売されていたり、醤油などの日本食材のコーナーもあります。
飲食店でも、回転寿司のチェーン店も進出しているほか、少し価格は高くなりますが本格的な和食を提供する飲食店も増えています。

多くのイスラム教国では飲酒が禁止されていますが、UAE・ドバイでは外国人向けのホテル等にあるレストランやバーでお酒を飲むことも可能です。
ビールが中心になると思いますが、種類も多いですし、ワインやウイスキー、日本酒など、お店を探せば何でも飲むことができるでしょう。
ただしイスラム教の国であることは意識して、節度を持って飲むようにしましょう。
レストラン以外でお酒を飲むためには、販売店で購入することが必要ですが、それには看板などの出ていない専門の店でリカーライセンスを提示する必要があります。


休日

居住前に覚えておくべき点として、ドバイでは金曜日と土曜日が週末です。逆に日曜日は平日になっています。
実はもともとイスラム諸国は木・金が休みでした。
これはキリスト教で言うところの安息日がイスラム教では金曜にあたるためです。
今でも、金曜日のお昼のお祈りは彼らにとって大変大切なイベントです。
ただし近年、国際社会に合わせる必要が出てきたため、UAEは比較的早い段階で休みを金・土に移した経緯があります。

他に大型の休日としては、5〜6月頃のラマダンと8〜9月頃の巡礼休暇があります。
クリスマスや年末年始は特に休暇になっていませんが、12月には建国記念日があることや、欧米系のビジネスマンが休暇に入ってしまうため、やはり年末は少しお休みムードがあるでしょう。


今回の記事では、現地での生活の様子が想像しやすくなるような情報を整理してみました。
今後も、ドバイでの駐在・ビジネス環境については様々な観点でご紹介してまいりたいと思います。

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